一時期、ハーフサイズカメラにハマるきっかけとなったカメラです。オリジナルのPENのレンズをF3.5からF2.8と少し明るいレンズに換えて、赤い"S"のデザインされた文字がアクセントになっているカメラです。
露出はフルマニュアルです。シャッタースピードはバルブ、1/8~1/250、絞りはF2.8~F22までです。ピントは目測で、最短撮影距離は0.5m、2mと5mの位置はクリックがあります。
はじめは山勘露出なんて無理だと思っていました。Voigtlanderの小さな露出計をアクセサリーシューに付けて確認しながら撮影していましたが、だんだん面倒になり、そのうち大体で写すようになりました。ネガフィルムって結構おおざっぱでも写ってくれます。でも、しっかり見るとやっぱり露出は合わせた方がきれいな写真にはなります。気持ちオーバー露出にしてあげた方がいいかな。
目測のピントもF2.8程度ならなんとかなります。少し絞ることができれば大体で会っているように見えます。露出もピントも心配するよりシャッターを切ってみたほうが結局早道だと思います。
フィルムは24枚撮りか27枚撮りを入れていました。その倍のショットを撮影できるので36枚撮りだとなかなか撮りきれませんでした。
裏蓋は開くのではなく底と裏面が一体で外れる仕様です。このガッチリした感じが剛性感があって好きです。同じPENでもEE-3辺りになると結構軽い感じがして、やっぱり古いタイプの方が手にした時の満足感が違います。
ハーフサイズカメラでは、ファインダーが縦になっています。ハーフサイズカメラで撮影するようになって普通のカメラでも縦位置が明らかに増えました。逆にハーフサイズカメラでは縦に構えて横位置で撮影することはありませんでした。
ハーフサイズカメラを使うことで写真のバリエーションが増えたような気がします。まあ、現代であればスマホがありますから、わざわざハーフサイズカメラで矯正することもありませんが。
十数台のハーフサイズカメラを使いましたが、このカメラが一番のお気に入りでいまだに手元に残しています。