以前は結構見かけたリコーオートハーフです。一体どれくらいのバリエーションが作られたのか分かりませんが、たまたま手に入れたのは2台ともSEでした。どちらもジャンク箱からのサルベージです。
どちらもSEですが、仕様が微妙に異なっています。黒はアクセサリーシューがありますが、シルバーにはありません。RICOHのロゴも違います。ただ、一目でオートハーフであることがわかるデザインがされています。
レンズは25mmF2.8とPENに比べて広角に寄っています。PENの広角レンズ版であるPEN Wは幻のカメラで多分今でもビックリするくらいの値段だとおもいますが、オートハーフは当時とても安く買えたとおもいます。
セレンを使ったAEだけの露出の上、ピントも固定、ゼンマイによる自動巻き上げまで付いていて、正にオート、自動で写真が撮れました。
フィルムを入れてゼンマイを巻くとシャッターを切るたびにシャーと1コマフィルムが巻き上げられ、次またシャッターを切る準備がされます。まるで、早く写せと催促されているような気分になります。したがって他のハーフサイズカメラには24撮りのフィルムを詰めていても、こいつには36枚撮りのフィルムを入れて、パチパチ撮っていました。
コロンとした真四角のボディに真ん中縦に配置されたセレン、その中の小さいながらしっかり作られたレンズで沢山写真を撮りました。
一回り小さく最もシンプルな初号機なら手元に残したと思うのですが、残念ながら出会うことなくこの2台ともお別れしました。ただ、歴史に残るいいカメラだったと思います。